ナノクリスタルとは何だ？って方はまず↓を

ナノクリスタルコート技術解説
ザ・ワークス　ナノクリスタルコート

特にこの比較写真に衝撃を受けた。（無断拝借してます）
ナノクリスタルコート有り無しのサンプル。
14枚のガラスを重ねて透過比較。
左はナノクリスタルコート、右はコート無し。
14枚もガラスがあるとは思えない透明感に驚く

要は先進技術のスゴいレンズなわけで、ゴースト・フレアーに強いらしい。


私のナノクリスタル1号機はNIKKOR 14-24mmF2.8G。
画角の広い超広角では、太陽の影響を受けるシーンが多いので、
このクリスタルコートはかなり有効なのでは？と導入してみた。
もちろん逆光の強さ、その描写に感動したが、
顕著な光源に対しては思ったよりゴーストするな。というのが私の最初に思った印象。

その後24-70F2.8、Micro 60F2.8と、従来画角のレンズをナノクリスタル化することによってその効果を実感。
特にNIKKOR 24-70mmF2.8Gは、DXとFXというフォーマットの違いはあるものの、
同焦点域の優秀なレンズと名高いDX17-55F2.8Gと比較しても、明らかにクリアになった描写にびっくり。
これがナノクリスタル効果なのか！と感動したものでした。

がしかし、それでも抽象的に"イイ"という感じで何か具体的ではない。
明らかに耐ゴースト・フレアー性が上がってるとは思えなかった。
勿論クリアでコントラストの高い描写は、ナノクリスタル効果の賜物なんでしょうけど・・・


ということで今度の70-200mmF2.8G VRIIにもあまり期待してなかった。
理屈はどうあれ、24-70mmF2.8Gの延長上の透明感が得られれば良し。
そしてデジタルFXフォーマットをイメージサークルに想定した製品ということが魅力だった。
大三元を揃えたいって気持ちもちょっとだけ。。。いや、だいぶか


ところが
購入初日、早速D3に装着して夜の街を覗いてみると。。。
ん？え？あれれ〜？ゴーストがあまり無いような？何かスッキリしてる？
VRをONにすると被写体に吸い付くように利いている手振れ補正＠＠スゴイ
とファインダーを覗いただけで、その違いを実感。
そして撮ってみるとやはりなんかキリッとしているような。

冬で空気が澄んでるからか？と思い、試しに旧70-200F2.8を装着してみる・・・
やっぱ違う。ゴースト出てるし、VRも物足りない。
強い光源に向けるとフレアーも出ている。。。。

そしてそれは写真にも顕著に現れる程でした↓

with Nikon D3（両レンズとも保護フィルター無し）
ISO800 WBauto Manual f5.6 2s JpegノーマルLサイズ（4256×2832px）を740×492pxにリサイズ






旧レンズの中央付近のゴーストが気になるけど、どちらも精細な描写で基本性能の高さが窺える。
旧レンズも少し絞れば隅々迄ビシッとした描写で、こんなシーンでなければ充分現役レベル。
対するナノクリスタルは、マニュアル同露出で撮っているが再現レンジが広い感じ。
つか露出違う？1/3段程多い様な。
にもかかわらずゴースト＆フレアーが見られない。
強い光源付近をさらにトリミングしてみると↓








旧レンズには大小さまざまなゴーストが起きている（赤枠内）。中央光源付近にはフレアーも発生。
焦点距離が短かければこれが画面全体を覆い、コントラストの低下を起こしているというのが判る。
一方新レンズではこれらがほぼ完璧に抑えられていて感動。
光源を気にせず構図が決められて、夜景でも昼間のように撮れちゃいます。

ああ。これは正しくナノクリスタル効果（´ー｀）

勿論こんな光源を入れない日中の写真もクリアで、ハイコントラスト。
周辺光量も充分で、ようやくFXで心置きなく使える望遠ズームを手に入れたという感じ
85mmF1.4や135mmF2の出番が減りそうです。

そして先日書いたAF性能。
旧レンズとあまり変わらないかな？と思ったけど
前及び前々エントリーはPLフィルターが取れなくて、曇っていたけどそのままだった。
実質F5.6相当の明るさでAF精度が落ちていたのかも。
昨日未装着で撮ってみたらなかなか良かったように思いました。

もう見た目以外で旧レンズの優位点を探すのは難しい。持っていても仕方ないかな。
下取りに出したとして実勢15万程の差額。
その価値があるかというと、シーンによって微妙、価値観は人それぞれですが
FX使用なら私はその価値は充分にあると思います。

ナノクリスタルコートの一番の効果は、じつはモチベーションを上げてくれる事なのかも。
撮ってからモニター確認をするのが楽しいレンズです。