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voyager460Tその後の印象

小野川湖にて

最近"voyager460T impress"エントリーのアクセスが多い。
過去記事を見てもらえるのは嬉しいけど、3年も前で今読むとちょっと不足。
今でも艇の印象は概ね変っていませんが、5年間経過して変わっています・・・
艇とメーカーの印象が。
支笏湖カヤックを、そしてvoyager460Tを買おうと思った動機は前の記事でも書いているけど、大前提はバロン&アイリと一緒に乗れる事だった。

当時4歳と3歳だったバロン&アイリ。まだ好奇心も旺盛で新しい事にも積極的に興味を示し、舟に乗る事にも抵抗なく、"舟に乗る→広々ビーチで遊べる"という公式で培われたのか、舟は大好きになった(多分)

あれから5年を経過した現在。もちろん今でも舟に乗るのは好きなんだけど・・・
我が強くなってくるワンコ達。バロンはどうしても人の膝の上で寛ごうとするし、アイリはフナ底が濡れているのが嫌なようで、やはり膝の上に乗ろうとする。

だが膝の上に乗られると思うように漕げない。なのでワンコはママに一任。結果(というかこれ幸いというか^^;)漕げないママ。
最近はデュオ艇だけど、デュオでは漕がない、単に家族みんなで乗れる艇となっている。

そんな状態ではありますが、(というかだからこそ)voyager460Tは、今では我家には欠かせないお気に入りのアイテムとなってます。
5年間使ってみて思うのは↓


○丈夫
当時、テンション掛けのギミックやチャックが壊れ易いとか、メンテが大変なんて意見もあって、心配したけどソコを始めトラブル無し。船体布も思った以上に丈夫。
(特にこれといったメンテもしてませんが・・・)

○軽い
艇長4.6m、幅77cmにして20kgという重量は、軽くメリットが多い。
キャリアアップする機会が多い我家には軽量は必須であり、独りで載せるには限度。
漕ぎも(特に漕ぎ出しが)軽い。

○サイズが絶妙
買う時に迷った艇のサイズ。380、430、460、520とあったが(アリュート含む)
460は艇速、安定性、取り回し等のバランスが良い様に思う。
近年460でも不足に思い、もっと長いエルズミア570が気になっていたけど、
スターン(私)だけでは動力不足だと判った。我家には460がベストっぽい。

○船体スタイルが良い。
これはカッコが良いという意味ではなくて、形状から来る艇の特性が我家向き。
エアスポンソンが張り出て、喫水が浅い事。船体に深さが在る事。
これが一方では見た目のシャープさを欠いたり、操作性のだるさ(つまらなさ)に繋がっているのだが、ことワンと乗るには良いと思う。安定性があり、ウネリがあっても水が内部に侵入し難く、且つ(ワンの)居住性が良い。
(カッコや操作性を重視するならフジタのアルピナやノアの方が良さそう。)


と概ね大満足のvoyager460Tではありますが・・・買った年が良かったのかも。


2007年8月購入
2003年後期〜2009年モデル


前身となるボイジャー450Tは、10cm短い他、シート取付形状、ウェルダー加工、キールレールが無い等、要な部分がだいぶ違う。(但しシートは一番良かった)

そして現行ではローコスト化。ボトムカラーの色は好みだと思うけど、使ってるファブリックがちょっと残念。選択出来る色もぐっと減った。なによりシートが直置きになってしまったのが疑問。


吊り下げ式
吊り下げ式シート


基本的に着座位置は、低い程安定するけど高い程疲れない。吊り下げ式シートは確かに直置きに比べれば嵩張るけど、そのバランスが好みで変えられ、長時間漕いでも疲れ難い。
何よりコックピットが深いアルフェックには、直置き式シートは低過ぎるように思うのだ。一度乗ったけどガンネルが邪魔で漕ぎ難かった。
(もともと直置き想定のフジタカヌー艇等は艇高が低い。)


そしてこれがあるからARFEQはwithワンコに良いのに!と言っても過言ではないフロアーシートが使えない?のが何より残念。
これは硬質の発砲材を保水性の低いファブリックで包んだもので、リブ間底部に装着するもの。船体内部やフレームを保護するものだが、底から床が少し嵩上げされるので、少々水が入ってもシート上はドライに保たれる。
つまりワンが快適に乗っていられる事が出来るのだ。(底に水があるとワンは寝てられません。小さい子供との乗船時にも有効だと思う)

フロアシート
リブと同じ厚みのフロアシート。
床をドライに保つ他、フレームの凹凸も無くなりフラットに。しかも滑り難い。


だが現行の直置き式だとキールにシートを取り付けるので装着出来ない。(旧製品の詳細欄には装着出来ない旨書いてある)
どうするのかな?と思っていたら・・・

久しぶりにメーカーHPを見たら「NEW」となって発売されてた。
従来は3枚セットだったものが、リブ間毎に売られていて好感がもてる(そうすれば良いのにと思っていたから)
さてどう変わったのだろう・・・と詳細を見るけど・・・何も変わってないような。

商品説明を見ると
「これらを底全面に敷き詰める際は、船体付属のシート座面は装着できませんが、フロアシートを座面がわりに使用できます。」
となっている。(やっぱり同じなんだ。)

座面がわりに使用できます。って・・・聞こえは良いけど要は直に座れと言うのだ。これには驚いた。
シートの位置や高さによって、乗り心地や操作性は大きく変わるものなのに・・・そのまま座れとはどういう事?乱暴過ぎる。乗り心地とか操作性とかはまったく考えて居ないという事か。(それとも私がシートに拘り過ぎ?)
というか同じ商品をバラして説明文変えて売ってしまえという、姑息な発想が許せない。

こんな考えの下で作られた艇ってどうなの?と思えてしまう。沈まなければ良いの?安ければ良いの?
現行品だけを見るとこんなもんなのかなと思っちゃうけど、直置き式シートになった背景やその他最近460Tのラダーの件でもちょっと考えさせる事があり(簡単に書くと、在庫無し生産予定無し、既に持ってる人が壊れても直せないらしい)モンベルの対応と企業姿勢に、疑問を感じているのです。


今や大量生産&大量消費の時代。
コストを下げて大量に売るのもある種企業の王道ではあるし、マーケットの拡大には貢献してるとは思うけど、私はこと趣味の範疇ではそんな商品造りは嫌。
「遊ぶ人が作ってる」そんな現場主義のエクイップメントが好きなのです。
実際使っていて、おーなるほど良く考えてある!なんてのが嬉しい。
だからこうなってるんだ!という感動が欲しい。
いくら見た目が良くても、本質を外した物は嫌なのです。
モンベルも確かそんな会社(だった?)なハズなんだけどな。残念です。

という訳で前回の"voyager460T impress"ではどちらかと言うと推奨記事だったので、このままじゃいけないと思って記事にした(笑)
艇自体は↑上記のように使い方によってはスゴく良いと思います。

ちなみにシートは吊り下げシートのアッセンブリーを買えば変更出来ます。
(補修パーツの管理も出来てないし、あるかどうか、いつまであるか判らんけど)
しかしまあ。フロアシートの説明文には呆れ果てちゃったな〜。
SUP & kayak tools : Edit
2011.06.03 Fri 22:14:: - :: -