Life with dog
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パドル考

パドル選びも悩ましい
Nikon D3 AF-S Micro60mmF2.8G
パドルなんてなんでもイイよ。なんて懐が大きければいいんだけど
すぐ道具のせいにしたり、道具の探求(=物欲)が大好きな私。
各々漕ぎ感や用途が違うと思うから
パドル選びもけっこう広くて深い沼。

パドルは水とダイレクトに触れる唯一のセンサーだから、個々の変化が判り易い。
漕ぎに新鮮さを求めるならパドルを変えるのがてっとり早い。
そしてテント・ザック・靴等と同様に
TPOによっての善し悪し(向き不向き)があると思うから
遊びのシーンが広がると、自ずとパドルも増えてゆく・・・



【pick out the paddle1】

カヤックを始めた1年目。パドルはボイジャーと同時に購入したエントリーモデル。速く漕げそうだなと選んだのはブレードが大きく、水をいっぱい捉えそうな形状をしていて重かった。(今思えば)色んな意味でパワーが必要なパドルだった。

だが2シーズン目に入り、カヤックにおけるパドルはとても重要だと知り、何が良いのかも判らなかったけど(何度も買い替えるのは嫌だから)妥協せず一番欲しいパドルにしようと導入したのがワーナー・カリスタ。
カーボンの編柄が美しく、ベントシャフトの曲線がカッコ良く(とりあえず)見た目が最高に魅力だった。

kalli.jpg

このパドルの最大の特徴は、ブレードが中空構造になっていてフォームが入っている事。つまりブレード自体に浮力があり、裏にも凹凸が無くて水抜けが良い。
そして圧倒的な軽さで腕の負担を軽減し、ベントシャフトは手首への負担も軽くするなど、エントリーモデルとは造りも漕ぎ感もまったく違っていて、漕ぐ楽しみを教えてくれたパドル。
このパドルを使わなかったら、ひょっとしたらココまでカヤックにハマらなかったかもしれない。と思えるほど良いパドル(今でも)



【pick out the paddle2】

ところが海に出る様になって少し印象が変わる。
これまで良かれと思っていた軽量・フォームコア構造・カーボンブレード・ブレード面積に少し違和感を感じるようになった。

というか(海では)リトルディッパーの方が気持ちよく漕げたのだ。

LD2.jpg

真水に比べ、粘りや浮力を感じる海水。
中空構造では無い1枚成形ブレードのリトルディッパーは、重さもあってか海水への刺さり感が小気味良く、またカリスタに比べブレード面積が小さいので、私には丁度良い推進力。
さらにはグラスファイバー製のブレードは柔軟性があり何かと楽。
ブレードは大きく、固くて軽ければ良いと思っていたパドルだが、柔軟性とバランス、そして体力&漕ぎ方に見合ったブレード選びが大事だと思う様になってきた。



【pick out the paddle3】

ところがコレにも少々難点がある。
元々ママ用に導入したのでシャフトが細く、長いので取り回しが悪い。
更にはファルト旅には4ピースのパドルの必要性も感じ、導入したのがリトルディッパーの4ピースモデルだった。

LD4.jpg

全てをカヤックバックに詰め込んで、送ったり移動したりしたかったので、この段階での最重要項目は4ピース構造であること。

少し話しは変わるけど、推進力として要のパドル。航海中にトラブルがあったら大変なので、じつは一番大切なのは堅牢性と信頼性。
ゆえに構造はシンプルな方が良い。4ピースより2ピース。2ピースより1ピースの方が構造がシンプルで剛性感も増す。
トラブルや不具合の元となる稼働部&ジョイント部は少ない方がいいのだ。

その為か4ピースのパドルで、ツーリングを前提としたモノって選択肢が少ない。
(この時点ではマーシャスぐらいしか無かった)
ワーナーのカマノorリトルディッパーで4ピースがあればいいのに・・・

と思っていたら以前は4ピースモデルがあった事を知り、ワーナーの米国本社に問い合わせて見ると、受注制作してくれると言うので早速オーダー。

だが受注オーダーでもベントシャフトは対応出来ないとの事で、ストレートシャフトになってしまったのが心残り。ブレードもグラスファイバーがイイと思ったけど、US価格だとカーボンの割安感が強く、カッコにも負けてカーボンにした。

ベントシャフト使用期間が長かったのでストレートはどうなんだろう?
と思っていたけど、意外に違和感が無く・・・というかかえって手首とブレード位置の感覚が掴み易く力強く漕げる様な感じがした。
何より4ピース構造は嵩張らなくてイイ。トラベルバックにカヤックと共に入れて送れるメリットは大きかった。

ということでこのパドルが漕旅のメインパドルになるのだが・・・



【pick out the paddle4】

ストレートシャフトもOKになるとパドルの選択肢(欲しいパドル)がぐっと広がる。そして漕ぎ方もこれまでフェザーだったけどアンフェザー(ブレードの角度を付けない)なパドリングもいいなと思うようになっていた。

そんな時、沖縄での漕ぎ旅での事、終始強いアゲンストに見舞われナローパドルってどうなんだろ?と思い出す。
同時に見た目の格好良さに憧れて木製のグリーンランドパドルが欲しくなる。カッコ良くて風の影響も受け難くそう。しかもこれまでとはまったく違うスタイル&使い方のイメージがもりもり湧いてきて、たまらず導入。

より携帯性の良い3分割のカッチョイイカーボンパドルと迷ったけれど、カーボンが過ぎるので、木製でFC社製の2分割のクラトワにした。

kla.jpg

工芸品のような美しい造りで見た目も良くFC製で所有欲を満たすパドル。
だが見た目に反し、なかなかキャッチが強くパワーを必要とする印象。
テンポ良く漕がなくてはいけない為、私にはまだまだ力不足で、実践ではちょっと不安。2分割出来るとはいえ、嵩張るので旅漕ぎでも今のところ出番がない。

けどこのパドルと共にカサラノを使いこなし、またそれが似合うカヤッカーになれたらいいなと思うので、自分を奮い立たせるのに良いパドル。飾っておいても良い^^



【pick out the paddle5】

しかしクラトワを使ってみて、ナローブレードの有効性を実感したし、アンフェザー漕ぎもいいなと思った。

そして漕ぎ旅に必要な予備パドルも4pcでないと意味が無い。もう一つ4pcのパドルが欲しい。出来ればナローブレードのものを・・・と思っていたら、以前ニンバスから発売されていた4分割のナローパドル(ずっとオークション等で探していた)が、FC社からOEMで再販されるというので導入してみた。

chi.jpg

コイツもなかなか良いパドル。
少し重いけどバランス良く、細くて長いブレードは程よいキャッチ感で向かい風にも強く長距離向き。奄美ツーリングではメインパドルだった。

けどナローパドルはブレードが長くなる分取り回し難い。通常の平パドルの方が艇のコントロールがし易く、それをフェザーでゆっくりなテンポで漕ぐのも気持ち良く今のところ甲乙つけ難い。

ということで漕旅はワーナー・リトルディッパーとチヌークを持って行くという不動の体制を築きつつあったのだが・・・



【pick out the paddle final answer?】

4ピースのブレードとシャフトのジョイント部の構造・造りが気になるように。
リトルディッパーもチヌークもガタ必須の構造なのだ。
"ガタ"って道具を気持ち良く使うには、あってはならないものだから・・・

ジョイント部
リトルディッパー(左)とチヌーク(右)のブレードのジョイント部
双方とも基本構造は同じで、タープポールのようにシャフトにブレード部を挿入して凸起でロックするスプリングボタン構造。挿入部の精度も高いので抜けるという事は無いと思うけど、シャフト軸を中心とした回転方向に力が加わるので、シャフト部の穴が広がればガタが生じる。チヌークはまだ、大きく円柱状の凸起なので良いけど、リトルディッパーは小さなボール状。シャフト左右のジョイント部の様に溝を設けてくれれば良いのだが。


もっとも今の所まだ新しいからか気にならないけど、2ピースを使った後だと頼りなく感じる。(多分そんな事はないけど)何かの拍子で水から上げた時にブレードが無くなってるのでは?なんて不安にも苛まれたりして・・・

そして最近再びワーナー・カリスタの良さを再認識している。
2ピースならではのブレード部の剛性感は勿論だが、ベントシャフトが良いのだ。やはり楽に漕げるし、持つ位置が判り易い。



なんて、ぢつはどちらも大した事ではない
イチャモン的な言いがかり。
(これまで↑全てがイチャモンみたいなものですが)

ぢつはちょっと気になるパドルが急上昇中なのです(汗)





それは・・・
最近Cetusさんでも取扱いを始めたLENDALという老舗メーカーのパドル。
先日の情熱大陸では八幡さんも使っていました。

archiperago_carbon_crank_500.jpg

4分割の弱点であったジョイント部を独自特許のロックシステムで解消。
ブレードが4種の大きさ・形から選択出来る(ツーリング用)
シャフトはストレートとクランク(ベント)があり長さも選べる。


と自分の好みにあったパドルが出来、しかも堅牢な4ピース。
パーツ毎に購入出来そうなので発展性もある。
と完璧。


実物を見たけどまるでモノピースのような剛性感と信頼感。
老舗の無骨さを感じるデザインと造り。
珍しくkasahara氏も絶賛しているし、買わない理由が無いパドル。

このパドルを見てから、これまでの4ピースの構造が頼りなく感じ、
ベントシャフトがやはり良い様に感じてしまう。

必要無い気もするし(つか必要ない)
これを買ってしまえばパドル沼も終わる(様な気もする)。


遅かれ早かれ多分買うと思うけど
選択肢が多くてチョイスが悩みのLENDALパドル。
1セット揃えても他のが気になりLENDAL沼に陥るのがチト心配^^;

SUP & kayak tools : Edit
2012.03.07 Wed 18:01:: - :: -